[24日 ロイター] - 米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)は24日、新たなモデル分析に基づき、米国での新型コロナウイルス感染による死者数が10月1日までに17万9106人に達するとの予測を示した。
ここ数週間に感染者が急増しているものの、死者数の見通しは15日に示した前回予測(20万1000人)から約2万2000人の下方修正となった。
IHMEはまた、米国民の少なくとも95%が公共の場で常にマスクを着用すれば、約3万3000人の命が救われると予測した。
IHMEのクリストファー・マレー所長は発表文書で「人々はマスクを着用すれば、ウイルスの感染を最大50%削減できることを知る必要がある。着用しない人は自分の命や家族、友人、地域社会をリスクにさらしている」と述べた。
IHMEは、過去数週間にわたって複数の州で感染者数の増加が続いているものの、「死者はまだ同じペースでは増えていない」と指摘。その上で、今後数週間でこのトレンドが変化する可能性はあるとした。
今回の予測は、1日当たりの死亡率が100万人中8人の割合を超える州で、社会的距離を確保する厳しい措置が再導入されることを想定している。
経済再開を積極的に進めている州の中で、この基準を超えているのは現時点ではテキサス州とフロリダ州のみという。
また、現在報告されているマスクの着用状況も、今回のモデル分析で考慮された。
死者数は最善のシナリオでは15万9497人、最悪のシナリオでは21万3715人と予測されており、約18万人はこのレンジの平均。
ロイターの集計によると、米国の新型コロナ感染者数は237万人を超え、死者は少なくとも12万1500人となっている。