[ソウル 1日 ロイター] - 韓国産業通商資源省が発表した6月の貿易統計によると、輸出は前年比10.9%減少した。前月の23.6%減と比べると持ち直したが、ロイターがまとめた予想(7.8%減)よりも大幅なマイナスとなった。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)と、ロックダウン(都市封鎖)で世界の需要が引き続き減退する中、韓国の輸出は4カ月連続で減少し、3カ月連続で2桁台のマイナスを記録している。
1営業日当たりの平均輸出は、6月は前年比18.5%減少。前月は18.3%減だった。今年6月は昨年6月よりも営業日が2日多い。
韓国の最大の貿易相手国である中国への輸出は、前年比9.5%増。米国向けは8.3%減、欧州連合(EU)向けは17.0%減少した。
HI投資証券のエコノミストは「感染第2波への警戒感から先進国の需要は急増が見込めず、輸出は第3・四半期を通じて低迷が続く可能性がある」と指摘。「回復は起きつつあるが、私は『W字型』になるとみる。財政支出が年後半に鈍化すれば、現在の勢いは失速するだろう」と述べた。
発表によると、6月の輸入は前年比11.4%減少した。前月は21.0%減、予想は9.6%減だった。6月の貿易収支は36億7000万ドルの黒字で、黒字額は前月の4億5000万ドルから拡大した。