[2日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは2日、世界の石油需要は2022年までに、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の水準に戻るとの見方を示した。通勤・通学の再開、自家用車など個人の移動手段の利用増、景気対策としての政府によるインフラ支出の拡大が、需要を支援するとした。
ゴールドマンによると、需要は今年は8%減少するが、2021年は6%回復し、22年までにはコロナ禍前の水準に完全に戻るという。
ゴールドマンは「石油需要は既に回復が始まっている。中国やインドなどで予想以上のペースで持ち直している。6月の需要は前年を12%下回ったもようで、需要は通常水準に達していない」と分析した。
ゴールドマンは、石油製品の中ではガソリンの需要が最も速く上向くと予想。一方、コロナ禍で最大の打撃を受けたジェット燃料については、ワクチンが開発されるまでは航空機利用をためらう人が多いとみられることから、消費の回復には時間がかかるとの見方を示している。
ロックダウン(都市封鎖)が緩和されるに伴い、燃料需要は徐々に持ち直しているが、先週公表された業界データでは、感染第2波が起これば、回復の動きがすぐに反転する可能性があることが示されている。