[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロやスイスフラン、ポンドなどに対して下落。追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議に進展が見られないことが相場の重しとなった。一方、対円では一時107円台に上昇した。
ドルは3月に高値を付けてから10%下落。7月下旬以降では約2年ぶりの安値水準でもみ合っている。
コロナ対策協議を巡って、トランプ大統領は13日、米郵政公社(USPS)と大統領選挙向けの支援が争点になっているとした上で、郵便投票を促進するいかなる支援も阻止すると言明した。
クラリティーFX(サンフランシスコ)のアモ・サホタ氏は「景気対策を巡る協議が膠着状態にあるのは厄介だ」と指摘。「今、政権がやろうとしているのは、ばんそうこうをさらに貼るようなもので、長続きしない」と述べた。
ユーロ/ドル (EUR=)は0.1%高の1.1798ドル。7月初め以降では約6%値上がりしている。ドル/スイスフラン
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し一時1週間ぶり安値を付けた。その後は93.316とほぼ変わらず。
前出のサホタ氏は「ドルの地合いが弱いということはリスク選好の上向きを意味しており、豪ドル、ユーロ、ポンドなどリターンの大きい通貨に資金が向かっている」とした。
経済指標では、8日までの週の新規失業保険申請件数が96万3000件と、前週の119万1000件から減少。米国で新型コロナの流行が始まってから初めて100万件を割り込み、3月半ば以来の低水準となった。ドル相場への影響は限定的だった。
ドル/円
ドル/円 NY終値 106.92/106.94
始値 106.82
高値 107.04
安値 106.74
ユーロ/ドル NY終値 1.1812/1.1816
始値 1.1841
高値 1.1864
安値 1.1795