[17日 ロイター] - 11月の米大統領選の民主党候補であるバイデン前副大統領は17日、新型コロナウイルスのワクチンが数週間以内に準備できるかもしれないとするトランプ米大統領の主張は理にかなっていないと批判し、国民はトランプ氏の発言を信頼することはできないとの見方を示した。
バイデン氏はペンシルベニア州で開かれたCNN主催の市民との対話集会で「ワクチンの準備ができて、明日には全てがうまくいくという考えは理にかなっておらず合理的でない」と批判した。
トランプ氏は16日、新型コロナのワクチンが11月3日の大統領選前に供給可能になるとの見方を再度示した。[nL4N2GD3ZM]
一方、米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長など大半の専門家は、ワクチンの全国的な供給が可能になるのは2021年半ばになるとの見方を示している。
トランプ氏は、バイデン氏が「反ワクチン」のメッセージを広めていると批判。一方バイデン氏は、ワクチンの安全性を巡りトランプ氏ではなく専門家の意見を聞くと強調している。
バイデン氏はこの日のイベントで、トランプ氏が新型コロナの危険性を意図的に軽視したことを米著名記者ボブ・ウッドワード氏に認めたことなどを取り上げ、トランプ氏の新型コロナ対応批判に多くの時間を費やした。
「トランプ氏は(危険性を)認識していたにも関わらず、何もしなかった。これは犯罪に近い」と批判を強めた。
この日の対話集会は、新型コロナの感染を予防するため、屋外に駐車した車の中にとどまり参加する「ドライブイン」形式で行われた。
一方、トランプ氏は17日夜、ウィスコンシン州モサイニーで屋外集会を開き、バイデン氏はウィスコンシン州の経済を「間違いなく」破壊すると強調。また、ドライブイン形式で開催したバイデン氏の集会をあざ笑った。
*トランプ氏のコメントを追加しました