[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)が新型コロナウイルスワクチン候補を購入するための資金増額を検討していることが、関係者2人の話で分かった。来年のワクチン供給が需要に追い付かない恐れがあるという。
それによると、EUの執行機関である欧州委員会は先週の会合で、EU加盟国の代表らに対し、ワクチンの確保に向け新たなメーカーとの交渉が必要で、現在20億ユーロ(24億ドル)相当ある緊急支援基金(ESI)の増額が求められると述べた。
各国の代表らは基金の増額を支持したものの、それぞれの負担額については話し合いが続いているという。
欧州委の報道官は「ESIの利用資金には限りがあるため、資金の拡大が望ましい場合、加盟国はESIへの追加拠出が可能であると認識している」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。
会合では、世界中で来年生産され得るワクチンの総数が24億本になるとの見通しも示された。世界保健機関(WHO)が主導するコロナワクチンの平等分配のための枠組み「COVAXファシリティー」は、来年末までに20億本のワクチンの確保を目指している。
欧州委の見通しによると、需要は来年、供給をはるかに上回る可能性がある。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200918T155036+0000