[マドリード/フランクフルト 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の政策担当者は30日、欧州各国は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けた経済活動の停止は選択的に行う必要があるとし、企業や家計の支援に支出を継続すべきだと述べた。
コロナ感染が再拡大しているドイツやフランスなどユーロ圏主要国では今週、新たなロックダウン(都市封鎖)を発表した。
デギンドス副総裁は「経済を完全にシャットダウンせずにウイルスを封じ込める努力が必要だ。経済活動の損失による結果は極めて大きいためだ」と述べた。
ECBは29日の定例理事会で主要な政策変更を見送り、12月に追加対策を講じる可能性を示唆した。
また、メルシュ専務理事は「こうした状況では、金融政策が外科的であったり、個々の企業に信用を拡大したりするものではないため、おそらくより多くの財政投入が必要であることを考慮しなければならない」と述べた。
デギンドス副総裁は、「景気回復に合わせて財政刺激策を段階的に廃止することが非常に重要」とし、早期の刺激策縮小はさらに大きな後退を招く恐れがあると指摘した。