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[ストックホルム 27日 ロイター] - スウェーデン保健当局は27日、同国の新型コロナウイルス感染者数は過去1週間で減少したものの依然高止まりしており、減少傾向が続くか判断するには時期尚早との見解を示した。
これまで感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)実施を避けているスウェーデンは深刻な感染第3波に見舞われており、集中治療を受けている患者は昨春以来の高水準となっている。ただ、死者数は低水準にとどまっている。
当局が27日に発表したデータによると、23日以降の新規感染者は1万4911人で、週末としては5週間ぶりの低水準となった。死者は45人増え、累計1万3968人となった。
スウェーデンの新型コロナウイルス対策の責任者を務めるアンデシュ・テグネル氏は記者会見で「先週は10─11%の減少が見られたが、スウェーデンの感染拡大は依然高水準にある。勝利宣言には早すぎる」と述べた。
23日以降のワクチン接種は22万5000回で、累計は300万回で、国内成人の約28%が少なくとも1回の接種を完了した。
スウェーデンでは高齢者のワクチン接種が大きく進展し、ここ数カ月の死者数は欧州の中でも特に少ない国のひとつとなっている。人口当たりのコロナ死亡率は、他の北欧諸国よりも高水準だが、ロックダウンを実施している大半の欧州諸国の水準を下回っている。