[シンガポール 7日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小反発している。世界経済の回復や米欧の移動制限緩和で燃料需要が改善するとみられている。一方、インドの新型コロナウイルス感染急拡大が上値を抑制した。
0052GMT(日本時間午前9時52分)現在、北海ブレント先物7月限は0.08ドル高の1バレル=68.17ドル。米WTI原油先物6月限は0.09ドル高の64.80ドル。
いずれも週間では2週連続で上昇する見通しだ。米欧の移動制限緩和や工場の稼働再開、新型コロナワクチンの接種進展で燃料需要が回復するとの期待や、夏場の旅行需要でガソリンやジェット燃料の消費が一段と拡大するとの見方が背景にある。
米国では週間の新規失業保険申請件数が昨年3月中旬以来の低水準に改善し、労働市場の回復が新たな段階に入った可能性を示唆した。
一方、インドでは新型コロナの感染急拡大で燃料消費が減少しており、石油需要の回復は一様ではない。
エネルギーコンサルタントのFGEはリポートで、インドや日本、タイなどの感染再拡大がガソリン需要の回復を妨げていると指摘した。ただ、労働節の連休中の国内旅行件数がコロナ流行前の水準を上回った中国などが落ち込みを一部相殺していると分析した。