[ワシントン 2日 ロイター] - 米ニューヨーク州のホークル知事は2日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン」の感染者5人が確認されたと明らかにした。また、ハワイ州でも1人の感染が確認され、国内の感染者は合計10人となった。
ホークル知事は会見で、最近アフリカから帰国したロングアイランド在住の67歳の女性が感染したとし、ワクチン接種歴はあるが何度接種しているかは不明だと説明した。
他の4人の感染者はニューヨーク市在住だが現時点で詳細は不明という。
ハワイ州保健当局は、同州初となるオミクロンの感染を確認したと発表。感染者は渡航歴がなく、市中感染だと説明した。以前に新型コロナに感染したことがあり、ワクチンは接種していなかったという。
カリフォルニア州、コロラド州、ミネソタ州でも感染が確認されている。保健当局によると、いずれもワクチン接種を完了しており、軽い症状だという。
このうち、ミネソタ州の男性は国内初の市中感染者で、最近ニューヨーク市を訪れていた。
コロラド州では、アフリカ南部から最近帰国した女性のオミクロン感染が確認された。
米国では1日、カリフォルニア州で国内初のオミクロン感染者が確認された。感染者は南アフリカへの渡航歴があった。
ミネソタ州の男性がニューヨーク市のジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターで11月19─21日に開催されたアニメイベントに参加していたことから、市の保健当局は感染経路を特定し、感染拡大を抑えるため、イベント参加者の調査を開始した。デブラシオ市長が明らかにした。
市長は声明で「ニューヨーク市でオミクロン株の市中感染が起きていると想定すべきだ」との認識を示した。
バイデン大統領は2日、オミクロンの感染が国内で確認されたことを踏まえ、コロナ対策強化に向けた一連の指針を発表した。
新たな対策では、自宅で行う新型コロナ検査を無料とするため、政府は民間の健康保険会社に対し、1億5000万人の顧客に検査キット費用の払い戻しを義務付ける。
さらに追加接種(ブースター接種)を加速させる取り組みを強化し、連邦政府職員には追加接種を受けるために有給休暇を与えるとし、民間企業に対しても同様の措置を講じるよう促した。
ジョージ・ワシントン大学のリアナ・ウェン教授(公衆衛生学)は、国内でオミクロン株の感染がさらに確認されるのは時間の問題だと指摘。
「(ミネソタ州のケースを見ると)米国内で感染が拡大している。今後さらに感染が拡大するだろう」とツイッターに投稿した。