[ロンドン 3日 ロイター] - IHSマークイットが3日発表した11月のユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は55.4で、10月の54.2から上昇。ただし速報値の55.8から下方改定された。
IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「PMIが示唆する経済成長率の改善は短命に終わりそうだ。需要の伸びが減速しただけでなく、将来の成長見通しも低下した。パンデミックへの懸念が再燃している」と述べた。
新規事業指数は55.1から54.7に低下し4月以来の低水準となった。
サービス部門PMIは55.9。10月の54.6から上昇したものの速報値の56.6から下方改定された。
今後1年の楽観度を示す事業期待指数は69.0から66.7に低下し2月以来の低水準となった。
欧州では新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、一部で行動制限が導入されている。そこに新たな変異株「オミクロン」が出現した。
ウィリアムソン氏は「今回のデータはオミクロン株のニュースが出る前にに収集された。目先の見通しのさらなる悪化は避けられない」と述べた。
1日発表の製造業PMI改定値は前月から小幅上昇した。ただサプライチェーン(供給網)の目詰まりが悪化して生産が抑制され、原材料コストは過去20年余りで最大の上昇となった。