[4日 ロイター] - 男子テニスで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が全豪オープン出場のために新型コロナウイルスのワクチン接種を免除されたことについて、関係者から冷ややかな目が向けられている。
今年の全豪OPでは、感染拡大防止の観点から出場する全ての選手にワクチン接種が義務付けられているが、独立委員会により承認されれば医学的理由による接種免除が認められる。
ジョコビッチは4日、医学的理由によるワクチン接種免除が承認され、大会出場の障害となっていた問題が解消された。
こうした状況を受け、アンディ・マリーの兄で、四大大会ダブルスを7回制覇したジェイミー・マリーは「何と言っていいか分からない。もしワクチン接種をしないのが私だったら、免除は認められなかったと思う」と語り、ジョコビッチが特別待遇なのではないかという疑いを示唆した。
また、ロジャー・フェデラー(スイス)やピート・サンプラス氏(米国)の元コーチ、ポール・アナコーン氏はテニスチャンネルで「(独立委員会の)誠実さが守られるのであれば、いまさらどうこう言っても意味がない。しかし、多くの疑問は出てくるだろう」と指摘。ATPカップで英国主将を務めるリアム・ブロディ氏は、ジョコビッチに免除を求める正当な理由があることを信じる以外にないと語った。
また、元オーストラリアンフットボール選手のコリー・マッカーナン氏はツイッターに「死の危機にある愛する人がいる人々、緊急の治療が必要な人々は自分の国に入れない」と投稿し、一般人はワクチンを接種しないとカフェやスーパーにも入れない一方で、世界1位なら許可されるのかと疑問を呈した。