[ロンドン 4日 ロイター] - 保険ブローカーのハウデンが公表した再保険の更新に関するリポートによると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う保険会社の損失額は現時点で440億ドルと、災害関連の損失としてハリケーン「カトリーナ」、米同時多発攻撃に次いで3番目の大きさとなっている。
ただ、約2年前のパンデミック(世界的大流行)初期にイベントのキャンセルや店舗閉鎖が相次ぐ中、見込まれていた1000億ドル強に達する可能性はなさそうだという。
保険会社はその後、多くの契約から新型コロナを除外している。
ハウデンの分析責任者、デビッド・フランドロ氏は「イベント中止や民事訴訟の補償は限られており、400億ドルにもなれば、ほぼ上限に達している」と指摘した。
財産災害再保険の料率は1月1日に前年比9%上昇し、2009年以来最大の年間上昇率を記録した。
これとは別に再保険ブローカーのガイ・カーペンターが今週公表したリポートによると、世界の財産災害再保険料率は平均で10.8%上昇した。
また、ギャラガー再保険によると、昨年に洪水や暴風雨などの自然災害で記録的な保険損失を被った欧州では、一部の財産再保険料が50%以上上昇した。