[ベルリン 5日 ロイター] - ドイツのラウターバッハ保健相は5日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株が流行する中、社会的な接触をさらに制限することを検討する必要があると指摘したほか、ブースター接種(追加接種)を受けた人の数を増やさなければならないと述べた。
ショルツ首相は7日に各地方のリーダーと会談し、オミクロン株の拡大にどう対応するかを話し合う予定。
ラウターバッハ保健相はメディアグループ「RedaktionsNetzwerk Deutschland」に対し、「押し寄せる大波に対抗するためには、残念ながら締め付けが必要になるだろう」と述べた。
ロベルト・コッホ研究所によると、5日に報告された新規感染者は5万8912人で、1週間前から47%増加。新たな死者は346人で、累計では11万2925人となった。
保健省による対策の草案によると、オミクロン株拡大によって主要サービスがストップする懸念から、新型コロナに感染した人の隔離期間の短縮が検討されている。現行の自主隔離期間は14日間。
草案によると、病院や電力会社などの主要セクター従事者は、PCR検査で陰性が確認されれば隔離期間を5日間に、一般市民については7日間にそれぞれ短縮する。
また、隔離10日後に無症状であれば、検査を受けなくても外出が許される。
保健省は、オミクロン株がドイツで確認された新規感染の約4分の1を占めており、数日中に主流になる公算が大きいという見通しを示した。
また、リントナー財務相は5日、オミクロン株が流行しているが、ロックダウン(都市封鎖)の再導入は避けたいとの認識を示した。
日刊紙のStuttgarter NachrichtenとNeue Berliner Redaktionsgesellschaftに対し「今後、全面的な地域全体の封鎖は避けたい」とし、「可能な限り社会生活を維持し、可能な限り社会的ダメージを避けることが引き続き目標だ」と述べた。
同相は、今後感染が拡大した場合に、1カ月以内に全国民にワクチンを接種できる体制を整える必要があると主張している。
ドイツは他の西欧諸国と比べると、ワクチン接種率が相対的に低く、接種を完了した人は国民の71.3%、追加接種を受けた人は39.3%となっている。