[メルボルン 16日 ロイター] - 男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は16日、豪政府によるビザ(査証)取り消しを裁判所が支持する判断を示したことを受け、オーストラリアを出国した。
ジョコビッチは17日開幕の全豪オープンテニスで史上最多の四大大会21度目の優勝を目指していた。
同選手は判決の数時間後にメルボルンの空港に向かい、16日夜のドバイ行きの便で出国した。
ジョコビッチは新型コロナウイルスワクチン接種の要件を満たしていないとの理由でオーストラリアに入国できず、ビザは無効とされたが、裁判所がこれを覆す判断を示した。しかし政府が再びビザを無効としたため、ジョコビッチが再度異議を申し立てていた。
ジェームズ・オールソップ裁判長は16日の決定について、裁判官3人の全員一致によるものだと説明。決定の詳しい理由は数日中に公表するとした。
モリソン豪首相は、強固な国境と豪国民の安全確保に寄与するとして裁判所の判断を歓迎した。
セルビアのブルナビッチ首相は「裁判所の決定は恥ずべきもので、失望している。一部の国で法の支配が機能していないことを示している」と批判した。