[北京 23日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染が急拡大している中国・上海市の当局は23日、市内全域を封鎖するとのうわさを否定した。
上海市では22日に確認された症状のない新型コロナウイルス新規感染者が過去最多の977人と、6日連続で増加した。前日は865人だった。
症状のある新規感染者は4人。前日は31人だった。
当局は22日遅く、完全な封鎖ではなく地域ごとに検査を行うアプローチを継続する考えを示した。
封鎖のうわさを受け22日夜にはパニック買いの動きが広がり、アリババの食品宅配アプリでは深夜に注文が殺到した。
市当局はうわさを信じたり広げたりしないよう呼び掛けている。
上海市衛生健康委員会の当局者は23日の会見で、一斉検査終了後に複数の集合住宅や道路の封鎖が解かれたが、一部の地域では23─24日も検査が行われれると述べた。
同氏によると、市内の2つのスタジアムが軽症と無症状の感染者向けの隔離施設として用意された。
一部の地下鉄駅も一時閉鎖されている。
ある住民は中国版ツイッターの微博(ウェイボ)への投稿で、地域ごとに48時間封鎖して検査を行っても延長されることがよくあるため、当局は市全域を封鎖すべきだと主張。
「無限に続く48時間封鎖で一般の人々は感情をコントロールできなくなりそうだ。6日間、8日間、あるいは14日間と指定する方がましだ」と訴えた。
国家衛生健康委員会によると、中国本土で22日に確認された症状のある新規国内感染者は2591人。前日は2281人だった。
無症状感染者は2346人。前日は2313人だった。