[ヘルシンキ 25日 ロイター] - フィンランド国有鉄道事業会社VRは25日、首都ヘルシンキとロシアのサンクトペテルブルクを結ぶ列車「アレグロ」の運行を、28日から停止すると発表した。これで欧州連合(EU)・ロシア間を直結する列車は事実上なくなる。
VRは、フィンランド政府から、対ロシア制裁を踏まえるとアレグロの運行はもはや適切でないと伝えられたと説明。旅客サービス責任者は「そのためわれわれは当面、運行を取りやめる」と述べた。
ロシア国有鉄道は、制裁を理由にしたフィンランド側の決定は承知しているとだけ記した声明を公表した。
フィンランドのトゥップライネン国営企業相はロイターに、これまでアレグロを運行してきた理由の1つは、ロシア国内のフィンランド人の帰国を可能にするためだったと語り、「今やアレグロにとって状況は変化し、運行継続は政府の立場から見て不適切になっているのは明らかだ」と強調した。
ロシアの首都モスクワからリトアニアを経由し、飛び領地のカリーニングラードに向かう鉄道はなお運行されているが、2月28日以降リトアニア国内でロシア人の乗降はできなくなった。