[上海 6日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染対策でロックダウン(都市封鎖)下にある中国の上海市は6日、ロックダウンを延長する一方、検査で陽性判定を受けた子どもを親から引き離す措置については条件付きで免除する方針を明らかにした。
市の当局者はこの日、2600万人の住民全員に再び新型コロナ検査を要請すると表明。検査が終了するまでロックダウンは続くとした。住民の一部はPCR検査を受け、残る住民は抗原検査キットで自ら検査することになると説明した。
多くの居住区で移動規制が2週間以上続く中、食品スーパーの閉鎖に加え、配達サービスも限定され、市民は食料調達の難しさや医療アクセスの制限など、さまざまな不満を募らせている。中でも、陽性の子どもの隔離を巡っては特に反対意見が多かった。
上海市は2日前、保護者も陽性である場合は子どもに付き添えるようにルールを緩和したが、陽性ではない場合は認めなかったため、批判の声は収まらなかった。
そこで市の保健当局者は6日、特別な支援が必要な子どもが陽性となった場合、保護者は一定の規則に従い、リスクを認識している旨の文書に署名した上で、付き添いを申請できるとした。これ以上の詳細は明らかにせず、市もコメント要請に応じていない。
上海市商務委員会の劉敏副主任は記者団に、市民が生活必需品を調達できるよう取り組んでいると説明。他の地域から必需品の配送を受けたり、市内や近郊で野菜を調達できる臨時施設を設置する計画を明らかにした。
ただ、最大の問題は住宅への配送だとし、市内のネット通販大手の配達員1万1000人について、コロナ検査を毎日受けて陰性証明を提出できれば勤務を認める考えを示した。
市の当局はまた、総面積15万平方メートルの「国家会議展示センター」を隔離施設として使う方針を明らかにした。4万人が収容できるという。