[ソウル 24日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染が拡大している北朝鮮は24日、発熱者が3日連続で20万人を下回ったとし、「安定」した減少傾向が見られると指摘した。
朝鮮中央通信(KCNA)によると、23日夜時点で少なくとも13万4510人が新たに発熱症状を示し、4月下旬以降の累計では295万人となった。
また発熱者数の発表を開始して以来初めて死者がゼロとなった。累計の死者は68人。
KCNAは、新型コロナとの闘いで「成功」が報告されていると指摘。
「最大限の緊急防疫体制発動後の数日で、全国の発病率や致死率が大幅に低下し、回復した人も増加した。この結果、感染症の拡大が効果的に抑制、管理され、明らかに安定した状況が維持されている」と伝えた。
一方、専門家の多くは統計の信頼性に疑問を呈している。オランダ・ライデン大学のクリストファー・グリーン氏は、検査が不適切な上、行政は深刻な感染・症状・死者を報告する動機に欠けるとして、統計的には無意味との見方を示した。
KCNAは必須医薬品の生産を拡大していると伝えたが、具体的にどのようなものが生産されているかは明らかにしていない。
ソウル大学医学部のMoon Jin-soo准教授は、毎日の発表は国際水準とはほとんど比較できないとし、北朝鮮が死亡率を0.002%としているのは国内向けだろうと語った。韓国の死亡率は24日時点で0.13%だった。
UPDATE 2-N.Korea says no new fever deaths, COVID situation under control