[ロンドン 7日 ロイター] - 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(スイス・ジュネーブ)のピーター・サンズ事務局長は7日、ロイターのインタビューで、世界で食料不足が拡大すればコロナ禍と同様の健康上の脅威になる可能性があると警告した。
サンズ氏は、食品とエネルギーの高騰で直接ないし間接的に何百万人もが死亡する恐れがあると指摘。実際の餓死という悲劇だけでなく、もっとはるかに多くの人に降りかかる影響として、栄養不良に陥り既存の疾病にぜい弱になることを挙げた。
サンズ氏は、特徴的な新規の症状を示す新たなウイルスではないが、「同じぐらい、人々を死に至らしめる可能性がある」と述べた。世界保健機関(WHO)の推計では、コロナ禍での死者は世界で1500万人に達した可能性がある。
食料不足問題はサンズ氏の基金も取り組むが、同氏は影響拡大に備える健康・医療システム強化のためにはもっと投資が必要だと訴えた。