[シンガポール 13日 ロイター] - アジア時間の原油先物は2ドル余り急落。中国・北京市の新型コロナウイルス感染拡大を受けて同国の燃料需要急回復への期待がしぼんだ。世界的な高インフレと成長懸念も相場の重しとなった。
0033GMT(日本時間午前9時33分)時点で北海ブレント先物は2.06ドル(1.7%)安の1バレル=119.95ドル。米WTI先物は2.13ドル(1.8%)安の118.54ドル。
北京市の当局は12日、「猛烈」な感染拡大が起きていると警告し、13─15日に集団検査を実施する方針を示した。
先週末に発表された米消費者物価指数(CPI)上昇率が予想を超え、連邦準備理事会(FRB)が一段と積極的に利上げを行うとの観測が高まったことも世界の金融市場に影を落としている。
SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス氏は顧客向けノートで「ドル高とスタグフレーション懸念で強気相場が崩れた」と指摘。
中国が引き続き重大な短期の下振れリスクだと述べた上で、現在の需要は通常の状況から程遠いため、短期的にロックダウン(都市封鎖)の話が出ても需要は徐々に正常化すると大方はみているとした。