[メキシコ市 22日 ロイター] - 米州協会と米州評議会とコンサルティング会社コントロール・リスクスが共同発表した中南米の「2020年汚職撲滅能力指数」報告書によると、ブラジルとメキシコが評価順位を最も大きく落とした。国の主要機関への新たな抑圧の動きや、汚職撲滅の環境が損なわれていることが理由。
同指数は中南米15カ国が対象。汚職の発見や処罰や抑止がどれだけ効果的かを評価する。コントロール社パートナーのヘールツ・アールバース氏は、中南米各国政府が物価高騰やコロナ禍への対応といった、より差し迫った懸念に気を取られ、反汚職の意思と能力は「全般的に頭打ちになっているように見える」と指摘した。
特にメキシコは前年の12位から15位に下がった。項目全てで評価が下がったが、特に民主主義や政治制度の項目で大きく落ち込んだ。ロペスオブラドール大統領が選挙制度改革として国家選挙庁の廃止を提案していることが問題視された。
ブラジルの順位は4つ下がって10位になった。低下は3年連続。同国ではボルソナロ大統領が司法との対立を繰り返している。