Steve Holland Trevor Hunnicutt
[ワシントン 28日 ロイター] - バイデン米大統領は28日、首都ワシントンDCの公立中学校を訪問した。新型コロナウイルス流行以来の学力低下に対する政府の取り組みを強調する狙いがある。
共和党は大統領と民主党がパンデミック(世界的大流行)時に学校を長く閉鎖したことで子どもの教育と福祉を損なったと主張。民主党は学校をもっと早く再開していれば、さらに多くの人が亡くなっていたと反論している。早く再開した州は閉鎖したままの州よりテストが良くなかったという調査結果もある。
パンデミックに関連した学習面の損失に対処するため、2000億ドル近い連邦予算が割り当てられた。しかし、パンデミック前のレベルに追いつくには数学とリーディングで平均4カ月以上の追加授業が必要であることが、ノースウエスト評価協会による7月の調査で判明した。
バイデン氏は夏季休暇明けの生徒を前に「一番大変なのは3カ月間何もせず、宿題もせず、突然戻ってくることだ。みんな、遅れを取り戻すためにやることは多いよ」と語った。
バイデン氏の周辺は学力低下が長期的な経済成長の脅威になると見ており、今月には教育重視の学者が大統領のアドバイザーに起用された。
米国最大の労働組合である全米教育協会(300万人の公立学校教員が加入)はバイデン氏の再選を支持している。