13日にホルムズ海峡で石油タンカー2隻が攻撃されたという報道で供給不安が高まり、原油価格が上昇している。
今回のタンカー攻撃の首謀者は明らかになっていない。しかしポンペオ米国務長官は攻撃の背後にイランがいるとし、「国際平和と安全への脅威」であると発言。対するイラン政府は今回のタンカー攻撃に「一切関与していない」と述べた。
午後6時59分時点で米WTI原油先物は、0.69%安の51.92ドル。
ブレント原油先物 は、0.59%安の60.95ドル。
原油価格は今週下押し圧力を受けている。背景には記録的な高水準にある米原油在庫や、激化する米中貿易戦争による需要低迷見通しなどがある。
OPECは13日に発表した月報で、今年の原油需要の伸びを日量121万バレルから114万バレルへと下方修正した。OPECは、「激化する貿易戦争による世界的な原油需要下振れリスクが継続している」と指摘。
ICAP(LON:NXGN)のエネルギー先物ブローカーであるScott Shelton氏は「私の見解では、これ(タンカー攻撃)は重要な報道であり見逃すことはできない。例え先日の下げ相場を穴埋めするほど強い材料ではないとしてもだ。ボラティリティを増大させるようなデマや原油に詳しくないメディアの報道には十分に注意するべきだ」と指摘。
一方で、ロシアはOPECとの協調減産について常設機関を設置するという。ノバク露エネルギー相が日経記者に明らかにしたところでは、7月に協力憲章が調印されるという。