[ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日発表した10月の製造業総合指数(NMI)は50.2となり、2020年5月以来、約2年半ぶりの低水準となった。9月の50.9から低下した。
投入価格指数が7カ月連続で低下した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げにより財(モノ)の需要が冷え込んだ。
50を超える数値は、米経済の11.9%を占める製造業の拡大を示している。ロイターがまとめたエコノミスト予想では、50.0に低下すると見込まれていた。
ISMの個別指数のうち、新規受注指数は9月の47.1から49.2に上昇した。利上げの影響が出始めている中でも、消費はある程度堅調であることを示した。
供給業者の納入を示す指数は9月の52.4から46.8に低下。50を下回ったのは16年2月以降で初めて。サプライチェーンの混乱が収束しつつあることがうかがえる。50を超えると工場への納入が遅くなることを示す。
投入価格指数は9月の51.7から46.6に低下し、2020年5月以来の低水準となった。商品(コモディティー)価格の下落を反映し、3月以降50%近く低下している。これは他のインフレ指標に依然として大きな改善が見られない中、FRBにとって好ましい要素と言える。
ただ、製造業は経済のごく一部にすぎず、インフレとの戦いは長期化するとの見方もある。
FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパーノール氏は「インフレ圧力は今やサービス部門に移っている」と述べた。
10月の雇用指数は50.0に上昇した。9月は48.7だった。