■要約
サーキュレーション (TYO:7379)は「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンを掲げ、高い専門性を持つプロ人材の経験・知見を複数の企業で活用し、経営課題を解決する「プロシェアリング」事業を運営している。
1. 2022年7月期業績概要
2022年7月期決算は、売上高7,104百万円(前期比29.0%増)、営業利益530百万円(同9.4%増)、経常利益528百万円(同16.3%増)、当期純利益346百万円(同17.7%増)だった。
期初に想定していたコンサルタント人員計画遅延の影響により、売上高の進捗率は97.3%に留まったものの、前下期の新規中途入社者数は同上期と比較して約2.4倍にまで好転しており、組織拡大に向けた体制整備は、一定の目途が立った。
利益面については、労働人口減少による人手不足や働き方改革に加え、オープンイノベーションによる経営改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化を推進する企業が増加する等、外部プロ人材活用の需要が堅調に推移し、営業利益(103.5%)、経常利益(103.3%)、当期純利益(105.5%)の各利益は、いずれも予想を上回る進捗だった。
2. 2023年7月期の見通し
2023年7月期の業績予想は売上高9,300百万円(前期比30.9%増)、営業利益600百万円(同13.3%増)、経常利益600百万円(同13.5%増)、当期純利益390百万円(同12.5%増)を見込んでいる。
営業利益率は6.5%と前期の7.5%から低下する。
中長期でのさらなる成長を見据えて引き続き人材投資を計画しており、高い成長性を維持するための組織体制強化に向けた中期投資を継続するためである。
3. 中期成長戦略
中期成長戦略においては、既存領域であるプロシェアリングコンサルティングサービス(ビジネス領域)とFLEXYサービス(DX領域)では、顧客の売上規模別のマーケティング活動を推進し、月次稼働プロジェクト数を最大化しており、事業拡大を踏まえて、高い生産性を維持しながら組織を強化する。
中堅・大手企業におけるDX領域の案件獲得に向けてウェビナーを中心に広告宣伝費を積極的に投資し、顧客内の他部署への横展開を加速させることで、複数稼働取引先を増やす。
中小・ベンチャー企業に対しては、上位地銀及びメガバンクの新規開拓と既存アライアンス先本部との関係性を強化することにより、取引企業数の拡大を目指す。
新領域の「Open Ideaサービス」「人が繋ぐ事業承継サービス」は、既存領域で裏付けられたプロジェクト創出の仕組みやデータを活用することで、成長を加速させる計画。
実際に前四半期に続き、2022年7月期第4四半期もM&A案件を複数創出するなど、立ち上げフェーズから拡大成長フェーズへ移行していることが窺える。
また、将来的に顧客になる可能性を秘めている、いわゆるリードの獲得については、ウェビナー経由が好調である。
大手企業の事業責任者クラスのリード獲得が堅調に推移しており、1講義あたり平均応募者数は277人となる。
ウェビナー注力から1年が経過し、定常的にリードを安定獲得するチャネルへと成長させた。
■Key Points
・先端技術に対応した高い専門性を持つプロ人材を取り揃えている
・「リカーリング型ビジネスモデル」の強化と新領域の成長拡大
・事業承継サービスは立ち上げフェーズから拡大成長フェーズへ移行
・ウェビナーが好調。
定常的にリードを安定獲得するチャネルへと成長
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
サーキュレーション (TYO:7379)は「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンを掲げ、高い専門性を持つプロ人材の経験・知見を複数の企業で活用し、経営課題を解決する「プロシェアリング」事業を運営している。
1. 2022年7月期業績概要
2022年7月期決算は、売上高7,104百万円(前期比29.0%増)、営業利益530百万円(同9.4%増)、経常利益528百万円(同16.3%増)、当期純利益346百万円(同17.7%増)だった。
期初に想定していたコンサルタント人員計画遅延の影響により、売上高の進捗率は97.3%に留まったものの、前下期の新規中途入社者数は同上期と比較して約2.4倍にまで好転しており、組織拡大に向けた体制整備は、一定の目途が立った。
利益面については、労働人口減少による人手不足や働き方改革に加え、オープンイノベーションによる経営改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化を推進する企業が増加する等、外部プロ人材活用の需要が堅調に推移し、営業利益(103.5%)、経常利益(103.3%)、当期純利益(105.5%)の各利益は、いずれも予想を上回る進捗だった。
2. 2023年7月期の見通し
2023年7月期の業績予想は売上高9,300百万円(前期比30.9%増)、営業利益600百万円(同13.3%増)、経常利益600百万円(同13.5%増)、当期純利益390百万円(同12.5%増)を見込んでいる。
営業利益率は6.5%と前期の7.5%から低下する。
中長期でのさらなる成長を見据えて引き続き人材投資を計画しており、高い成長性を維持するための組織体制強化に向けた中期投資を継続するためである。
3. 中期成長戦略
中期成長戦略においては、既存領域であるプロシェアリングコンサルティングサービス(ビジネス領域)とFLEXYサービス(DX領域)では、顧客の売上規模別のマーケティング活動を推進し、月次稼働プロジェクト数を最大化しており、事業拡大を踏まえて、高い生産性を維持しながら組織を強化する。
中堅・大手企業におけるDX領域の案件獲得に向けてウェビナーを中心に広告宣伝費を積極的に投資し、顧客内の他部署への横展開を加速させることで、複数稼働取引先を増やす。
中小・ベンチャー企業に対しては、上位地銀及びメガバンクの新規開拓と既存アライアンス先本部との関係性を強化することにより、取引企業数の拡大を目指す。
新領域の「Open Ideaサービス」「人が繋ぐ事業承継サービス」は、既存領域で裏付けられたプロジェクト創出の仕組みやデータを活用することで、成長を加速させる計画。
実際に前四半期に続き、2022年7月期第4四半期もM&A案件を複数創出するなど、立ち上げフェーズから拡大成長フェーズへ移行していることが窺える。
また、将来的に顧客になる可能性を秘めている、いわゆるリードの獲得については、ウェビナー経由が好調である。
大手企業の事業責任者クラスのリード獲得が堅調に推移しており、1講義あたり平均応募者数は277人となる。
ウェビナー注力から1年が経過し、定常的にリードを安定獲得するチャネルへと成長させた。
■Key Points
・先端技術に対応した高い専門性を持つプロ人材を取り揃えている
・「リカーリング型ビジネスモデル」の強化と新領域の成長拡大
・事業承継サービスは立ち上げフェーズから拡大成長フェーズへ移行
・ウェビナーが好調。
定常的にリードを安定獲得するチャネルへと成長
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)