[モスクワ 15日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は15日、低迷している経済の再生を支援するために、世界の政策当局者は財政支出を増やすべきだと強調した。ロシアで毎年開催されるガイダル・フォーラムで話した。
ゲオルギエワ氏は、具体的な経済予測は示さなかったが、各国政府が支出を増やすことを望む姿勢を明確にした。各国が協調して取り組むことが成長に向けた最善策だと述べた。
IMFが2020年に83カ国に支援を提供したと説明。「IMFとしては非常に珍しいことだが、現在の政策に関して3月から各国政府に対して支出を促す。最大限お金を使い、さらにもう一段支出を増やすように求める」と述べた。「生産と消費双方を意図的に制限している時期だ。経済崩壊を防ぐための緩和的な金融政策と財政政策を引き続き主張する」と語った。
ゲオルギエワ氏は、ロシアの中央銀行の金融緩和と財務省の財政刺激策に言及し、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)による経済的課題に対するロシアの協調した対応を称賛した。
また、新型コロナワクチンの開発競争で見られたように、デジタル化とグリーン成長の推進に向けて国際的な協力の強化を求めた。
ゲオルギエワ氏は「IMFは、グリーンインフラにおけるG20の財政刺激策が協調的に行われた場合、各国が単独で実施した場合よりも3分の2以上の成長をもたらすと試算している」と話した。