[ブラジリア 16日 ロイター] - ブラジルで16日に確認された新型コロナウイルス新規死者数が過去最多の2841人となった。同国の新型コロナ死者は累計で28万人を超え、過去1週間で世界最悪の水準に達している。
しかし、ボルソナロ大統領は新型コロナの深刻さを軽視する姿勢を取っており、パズエロ保健相の後任に指名された心臓専門医のマルセロ・ケイロガ氏は大統領の政策継続を明言。指名打診を受けた翌日の発言で、感染対策の大幅な転換への期待は消滅した。
ケイロガ氏は、国民に感染対策としてマスク着用と手洗いを呼び掛けたが、社会的距離(ソーシャルディスタンス)やロックダウン(都市封鎖)の支持には至らず、前任者との共同記者会見で「(マスク着用と手洗いは)素朴な対策だが、これにより国家経済を閉鎖せずに感染が予防でき、重要だ」と述べるにとどまった。