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中国工業部門企業利益、6月は前年比20%増に鈍化 原材料高で

発行済 2021-07-27 11:34
更新済 2021-07-27 14:00

[北京 27日 ロイター] - 中国国家統計局が27日に発表した6月の工業部門企業利益は、前年同月比20%増の7918億元(約1222億7000万ドル)だった。高止まりする原材料価格が製造業の収益性を圧迫する中、伸び率は5月の36.4%を下回り、4カ月連続で鈍化した。

中国経済は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による混乱からおおむね回復したが、ここ数カ月は原材料価格の上昇や世界的な供給制約といった問題に直面している。

国家統計局の朱虹氏は「企業収益の回復はなお不均一で、民間企業と小規模企業の回復は鈍い」と指摘し、要因としてコモディティー(商品)価格の高止まりと供給網の混乱を挙げた。

1─6月期の工業部門企業利益は前年同期比66.9%増の4兆2000億元だった。コロナ前の2019年1─6月期と比べても、45.5%増となった。

6月は金属加工や化学品、医薬品産業が利益の伸びを主導した。

ゴールドマン・サックスのアナリストはリポートで「上流の工業企業の利益率が一段と改善する一方、下流の企業ではやや低下した」と指摘した。

中国の当局者は、コスト高が消費者に転嫁されるのを防ぐため、製造業部門の利益率を圧迫してきたコモディティー価格の上昇抑制に向けた取り組みを強化した。

こうした中、6月の生産者物価指数(PPI)は前月から伸びが鈍化したが、それでも前年比の上昇率は高止まりした。一部のアナリストは、今年下期もPPI上昇率が高水準にとどまると予想している。

6月末時点の工業部門企業の負債は前年比8.5%増。伸び率は5月末時点の8.2%を上回った。

工業部門企業利益データは主要事業の年間売上高が2000万元を超える大手企業を対象としている。

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