[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)が26日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は季節調整済みで前期比0.7%増加し、伸び率はロイターがまとめたエコノミスト予想の0.4%を上回った。新型コロナウイルス関連規制の緩和を背景に堅調となった個人消費が寄与した。
第1・四半期は0.6%増、2021年第4・四半期は1.3%増だった。
第2・四半期は前年比では2.9%増加。市場予想は2.5%増だった。
個人消費は3.0%増え、ここ1年で最大の伸び幅となった。第1・四半期は0.5%減少していた。中央銀行は昨年8月以降、インフレ高進抑制へ相次ぎ利上げしているが、消費は堅調に推移している。
また、尹錫悦大統領の就任後に62兆ウォン(473億3000万ドル)の補正予算が承認されたことも景気を後押ししている。
一方、中国経済の減速やウクライナ戦争の影響、世界的な金融引き締めの中で輸出や企業の設備投資は低迷。第2・四半期の輸出は前期比3.1%減で過去2年間で最大の落ち込みとなり、設備投資は1.0%減で4四半期連続で縮小した。
中銀は今月、前例のない50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施したが、エコノミストは堅調なGDP統計を受けて今後数カ月にわたり引き締め継続が可能になったと指摘する。
ハナ・フィナンシャル・インベストメントのエコノミストは「インフレの長期化と輸出の冷え込みで景気は必然的に減速するが、きょうの堅調な数値はインフレを当面の主要リスクとしている中銀にとり好ましい内容だ」と述べた。