[ソウル 27日 ロイター] - 韓国中央銀行の発表によると、2021年の北朝鮮の実質国内総生産(GDP)は0.1%減と、2年連続でマイナス成長となった。
20年は国連の制裁や新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)を受けて、1997年以降で最悪となる4.5%のマイナス成長を記録していた。
21年は天候の改善で農林水産業の生産が増え、GDPの縮小ペースが緩和した。鉱工業・サービス産業の生産は国連の制裁と新型コロナ流行に伴うロックダウンで減少した。
経済全体の28.3%を占める鉱工業生産は推定6.5%減。23.8%を占める農林水産業の生産は6.2%増。3分の1を占めるサービス業の生産は0.4%減。
21年の貿易は17.3%減の7億1000万ドル。厳格な国境封鎖が響いた。北朝鮮は今年初めに一時的に中国との列車の貨物輸送を再開したが、新型コロナ流行を警戒し4月に輸送を停止した。
北朝鮮はGDP統計を発表していない。韓国中銀は91年以降、情報機関、貿易関連機関、統一省のデータなどさまざまな情報に基づいて北朝鮮経済の推計値を公表している。