[ワシントン 27日 ロイター] - 米議会予算局(CBO)は27日、連邦政府債務の対国内総生産(GDP)比が2052年に185%に達するとの予測を発表した。昨年示した長期見通しから改善したが、想定する金利負担の増加が際立ち、人口の伸びも鈍化すると見込んだ。
昨年時点で51年に債務の対GDP比が202%に達すると見込んでいた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの力強い回復が見通し改善の理由という。予測は現行の税法や予算法が今後30年間維持されることを前提としている。
52年の純金利コストはGDP比で7.2%と、今年の1.6%から急増すると見込んだ。これは債務規模の拡大と向こう30年の金利上昇を想定した結果で、連邦政府債務にかかる平均金利は22年の1.8%から32年には3.1%、52年は4.2%に上昇するとした。
22年の財政赤字のGDP比率は3.9%とコロナ禍の巨額財政支出があった20、21年から縮小する見込みだが、今後は再び急拡大し、52年に11.1%に達するとした。
CBOは新たな人口予測も公表し、52年の米国の人口は3億6900万人と、22年の3億3500万人から増えるが、伸び率は年平均0.3%と、1980─2021年の期間に比べて3分の1の伸びにとどまると予想した。
43年からは死者数が出生数を上回るとしており、人口の伸びは全て移民の流入によって確保されることになる。