[ロンドン 28日 ロイター] - 金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が28日発表した第2・四半期の世界の金需要は前年同期比8%減の948トンとなった。
安全資産とされる金はロシアのウクライナ侵攻開始やインフレ高進を受けて今年序盤に需要が急増したが、主要中央銀行が相次ぎ利上げを実施したことから債券利回りが上昇し、金利の付かない金の魅力が薄れた。さらに、ドルの上昇でドル建ての金価格が他通貨で購入する際に割高になった。
金価格連動型の上場投資信託(ETF)は同期に38.8トンの金を市場で売却した。金価格の下落を受けた。
WGCのアナリストは安全資産への需要が今後も金投資を支える可能性が高いが、さらなる金融引き締めやドル高の継続が逆風となる恐れもあると指摘。
また、景気の減速や生活コストの高騰が宝飾品、金塊、コインの購入を阻害すると予想した。
以下は金需要の内訳(トン)。
Q2 2021 Q1 2022 Q2 2022 Month-o Year-on
n-month -year %
% change
change
Jewellery 456.2 515.3 484.3 -6% 6%
fabrication
Technology 79.8 80.8 78.4 -3% -2%
Investment 286.1 554.3 205.8 -63% -28%
-- Bar and coin 245.5 281.7 244.5 -13% 0%
-- ETFs & similar 40.6 272.7 -38.8 -114% -196%
Central banks 209.6 89.7 179.9 101% -14%
Gold demand 1,031.8 1,240.2 948.4 -24% -8%
* Source: World Gold Council, Gold Demand Trends Q2 2022