[ムンバイ 28日 ロイター] - 金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は28日、上期のインドの金需要が前年比4割以上の増加になったとのリポートを発表した。しかし下期はインフレ高進で可処分所得が目減りするため、前年比で減少する可能性があるという。
世界第二の金消費国であるインドの需要減は、金価格をさらに圧迫するおそれがある。一方で金輸入の減少がインド貿易赤字の縮小と通貨ルピーの押し上げ要因になる可能性もある。
WGCインド幹部はロイターとのインタビューで「特に地方でインフレの影響により貯蓄して金に回すのが難しくなっている」と指摘。短期的にルピー下落と輸入関税引き上げで国内金価格が上昇、需要が打撃を受けるとの見方を示した。
4-6月は婚礼やヒンドゥー教の祝祭の影響による宝飾品販売で、金需要は前年比43%増の170.7トンとなった。上期は43%増の306.2トンだった。
WGCは今年のインド金消費を800─850トンと予想していたが、下期の需要減の可能性から下限の800トン程度に下方修正した。