[ロンドン 21日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が21日発表した9月の小売売上高は前月比1.4%減少、前年比6.9%減少した。物価高が家計を圧迫し、予想以上の減少となった。
エコノミストの予想は前月比0.5%減少、前年比5.0%減少だった。
自動車燃料を除外したベースでは前月比1.5%減少した。
7─9月の売上高は2.0%減と2021年7─9月以来の大幅な落ち込みとなった。
ONSは9月は故エリザベス女王の国葬で店舗が休業したが、小売売上高への影響は推計できないとした。
統計の発表を受けてポンドは1.12ドル強から1.175ドルまで下落した。
インフレ高進に加え、経済政策の迷走で家計は節約志向になっている。トラス首相が辞任を表明した昨日の夜に公表された調査では消費者信頼感は過去最低付近にとどまった。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は「ほとんどの主要カテゴリーで売上高が減少した。高インフレが依然として支出を圧迫していることを示している」と指摘した。
テスコなど小売数社は今月、エネルギー価格と人件費の上昇、ポンド安が利益を圧迫すると警告した。