[上海 25日 ロイター] - 中国の規制当局は、1兆4000億ドル規模のマネー・マーケット・ファンド(MMF)で流動性リスクが生じるのを防ぐため、運用会社に投資家構成の改善と十分な流動性資産の確保を要請した。複数の関係者がロイターに明らかにした。
証券規制当局は最近、運用会社にMMFで機関投資家が占める割合が過大にならないよう要請したという。
投資家別の構成で機関投資家が70%以上のファンドについては、資金の少なくとも20%を流動性資産に投資し、債券のデュレーションは70日以内に保つ必要がある。
ある関係者は、「今回の指導の狙いは、大量の償還があった場合に市場が不安定化するリスクを防ぐことだ」と述べた。
別の関係者は「規制当局は、金利が現在の低水準から上昇した場合、銀行からの大規模な償還が流動性ストレスを引き起こす可能性を懸念している」と指摘した。
中国証券監督管理委員会(証監会)のコメントは得られていない。
MMFは9月末時点の残高が約10兆7000億元(1兆4600億ドル)で中国の投資信託業の約46%を占める。