[ミラノ 26日 ロイター] - イタリアの大手銀行ウニクレディトは26日、2022年の利益目標を48億ユーロ(4800億ドル)以上に引き上げたと発表した。金利上昇と貸倒引当金の減少が寄与した。第3・四半期の利益は市場予想を上回った。
ウニクレディトのビジネスモデルは手数料収入に左右されにくく、市場の混乱の影響が少ない。一方で金利上昇が追い風となっている。7月に22年の純利益目標を40億ユーロ前後に引き上げていた。
第3・四半期の利益は17億1000万ユーロとアナリスト予想の10億ユーロを大きく上回った。
トレーディング収益が予想を大幅に上回ったとし、ヘッジ関連商品に対する企業の需要が旺盛だったと説明した。
ロシア向けのエクスポージャーを第3・四半期に31億ユーロに減らしたと明らかにした。
貸倒引当金は8400万ユーロとアナリスト予想の5分の1以下にとどまった。同行の幹部によると、第3・四半期のデフォルト率は0.8%と非常に低水準だった。
中核的自己資本比率は9月末時点で15.41%と6月末の15.73%から低下した。株主還元目標を達成するために行った2回目の自社株買いが要因とした。
アンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)は電話会見で、今年の業績に勢いがあり、少なくとも昨年と同水準の株主配分を行える公算が大きいとの見通しを示した。