[台北 28日 ロイター] - 台湾主計総処が28日発表した第3・四半期の域内総生産(GDP)速報値は前年比伸び率が4.1%だった。第2・四半期の3.05%から加速し2021年第4・四半期(5.32%)以来の高水準となった。輸出が減速したものの、新型コロナウイルス規制緩和に伴う内需回復が寄与し、ロイターがまとめた市場予想の3.2%も大きく上回った。
季節調整済みの前期比では6.63%増加した。
主計総処は、コロナ規制緩和で域内観光が持ち直し、個人消費が「著しい回復」を見せたと指摘する一方で、世界経済の減速が鮮明になる中、輸出は予想を下回ったと述べた。
輸出はドル建てで前年比3.38%増にとどまった。世界的な物価高騰や需要低迷、最大の輸出先である中国のロックダウンが打撃となった。
ファースト・キャピタル・マネジメントのアナリストは、輸出減速、ベース効果の剥落で第4・四半期の成長は鈍化すると予想。ただ第3・四半期の強い数字を受け、台湾中央銀行は次回12月の政策会合で利上げしやすくなるとの見方も示した。
主計総処は11月29日に改定値を発表する。その際、22年の成長率予想も示す。22年成長率予想は8月に3.91%から3.76%に下方修正された。
国際通貨基金(IMF)は今月、台湾の22年成長率予想を3.3%と4月予想(3.2%)から小幅上方修正した。