[ロンドン 4日 ロイター] - 資産運用会社ストラテジック・バリュー・パートナーズ(SVP)の創業者であるビクター・コースラ最高投資責任者はロイターのインタビューで、重債務を抱え、返済に窮する企業が増える「ディストレスト債サイクル」が既に始まっており、しばらく続く可能性が高いとの見方を示した。
金利の急上昇によって経済・金融環境が根底から変わったと指摘。「この30年間で初めて、中央銀行があなたの味方ではなくなり、高金利が長期化するようになった」とし、「ディストレスト債サイクルはすぐそこに迫っているというよりも、既に一部始まっている」と語った。
ディストレスト債は、経営危機に直面した企業の社債。
世界のジャンク債の約23%は、元本1ドルに対して取引価格が0.8ドルを割り込んでおり、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年の25─30%に迫っているとコースラ氏は指摘。今回のサイクルはコロナ禍当時のように1カ月では終わらず、数年単位で続くと予想した。