Khanh Vu Phuong Nguyen
[ハノイ 29日 ロイター] - ベトナム統計総局が29日発表した8月の貿易統計(暫定値)は、輸出が前年同月比7.6%減の323億7000万ドルとなった。6カ月連続のマイナスで、海外需要の低迷や米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが響いた。
輸入は8.3%減の285億5000万ドル。貿易収支は38億2000万ドルの黒字だった。
同時に発表した8月の鉱工業生産は2.6%増。2カ月連続のプラスとなった。1─8月は0.4%減少したが、統計総局は最近の鉱工業生産は良い方向に向かっていると指摘。「今年初めは世界経済の問題が国内の鉱工業生産に悪影響を及ぼしたが、8月は前向きな傾向が見られた」と述べた。
1─8月の輸出は前年同期比10%減の2277億1000万ドル。輸入は16.2%減の2075億2000万ドルとなった。貿易収支は201億9000万ドルの黒字。
1─8月の対米輸出は前年比19.1%減、対欧州連合(EU)輸出は8.3%減。
スマートフォンの輸出は15.4%減、衣料の輸出は15.0%減、履き物の輸出は17.6%減。
1─8月の小売売上高は前年比10%増。8月は7.6%増。
8月の消費者物価は2.96%上昇した。
スマートフォンの生産は前年比17.7%減の1億1990万台。衣料・履き物の生産はそれぞれ5.8%減、4.3%減。
オックスフォード・エコノミクスは、ベトナムの貿易はまだ低迷を脱しておらず今後も経済成長の重しになると指摘。中央銀行が年内に50ベーシスポイント(bp)の追加利下げを実施するとの見方を示した。