[モスクワ 5日 ロイター] - ロシア国営の開発対外経済銀行(VEB)は5日に公表した予測で、ロシアから欧州連合(EU)に今年輸出されるパイプライン経由の天然ガスが210億立法メートルにとどまる見通しを示した。前年比で約3分の1、2021年比では6分の1に減少する。
また、今年の天然ガス総輸出も、昨年の1310億立法メートルから1000億立法メートルに減少すると予想した。
ロイターの算出によると、年初来の国営天然ガス独占企業ガスプロムによる欧州へのパイプライン天然ガス輸出は約177億立法メートル。
VEBは、26年の対欧州ガス輸出は150億立法メートルに減少する一方、インフラ問題からアジアへの供給を大幅に拡大することもできないとの見通しを示した。
原油輸出については、今年は2億3000万トン(日量460万バレル)と、昨年の2億4800万トンから減少すると予想。EUへの供給は同1億1500万トンから4100万トンに大きく減少する可能性があるとした。
VEBは、中国とインドへの供給拡大で原油輸出は26年に2億3900万トンに回復するとの予想を示した。