[シンガポール 10日 ロイター] - 米10年物国債相場が10日の東京序盤の取引時間帯に1カ月余りぶりの大幅な上昇を演じ、利回りが急低下した。米連邦準備理事会(FRB)高官によるハト派的発言が材料視されたほか、中東情勢の緊迫化で安全資産への需要が高まった。
9日の米現物債市場はコロンブスデーで休場だったため、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる7日のイスラエルへの大規模攻撃やFRB当局者の発言に初めて現物債市場が反応した。
米10年債利回りは取引開始直後に15ベーシスポイント(bp)低下し、その後は12.5bp低下の4.66%で推移。2年債利回りも13bp余り低下し、1カ月ぶり低水準の4.926%となった。
FRBのジェファーソン副議長とダラス地区連銀のローガン総裁は、最近の利回り上昇により追加利上げの必要性が低下する可能性があると指摘。
CMEのフェドウオッチによると、短期金利先物市場が織り込む年内追加利上げの確率は先週の40%を上回る水準から約26%に低下した。