Takaya Yamaguchi
[東京 24日 ロイター] - 日銀は24日、9月の物価の基調を示す3指標のうち「加重中央値」が前年同月比2.0%上昇した、と発表した。8月より伸びがさらに拡大し、比較可能な2001年1月以降で最高となった。加重中央値が2%台となるのは初めて。
加重中央値は価格上昇率の高い順にウエートを足し上げ、50%近辺に位置する値を指す。3指標のうち、上下10%の極端な動きを除いた「刈り込み平均値」や、品目数が最も多い上昇率を示す「最頻値」は先行して2%を大きく上回っており、企業の価格転嫁が想定以上に続き、物価の基調が上向く現状が改めて示された。
日銀が掲げる持続的、安定的な物価安定2%目標の実現を巡り、市場では「(目標達成に向け)前進した姿となった」(SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト)との見方が出ている。
日銀によると、3指標のうち刈り込み平均値は前年同月比3.4%上昇した。最頻値は2.8%の上昇だった。