Kentaro Sugiyama
[東京 29日 ロイター] - 日銀が29日に発表した1月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標は、3指標がまちまちで、総じて物価動向が前月から横ばいに近いかたちで推移していることが分かった。
上昇率の高い品目順に並べ、品目のウエートを加味したときの分布で真ん中の値である「加重中央値」は前年同月比プラス1.9%で、前月の1.6%から伸び率が拡大した。最も頻度の多い上昇率である「最頻値」はプラス2.3%で、前月の2.4%から縮小した。
上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」はプラス2.6%と、前月から横ばいだった。
上昇品目の比率は83.9%で、前月の82.0%を上回った。下落品目の比率は10.7%で前月の12.1%を下回った。
一連の指標は日銀が総務省発表の全国消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表している。27日公表の1月の生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は前年同月比2.0%上昇となり、伸び率は3カ月連続で縮小していた。