[ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日公表した3月の製造業景気指数は49.1と前月の50.1から低下したものの、市場予想(45.0)ほど落ち込まなかった。ただ新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)に伴う混乱により、新規受注指数は11年ぶりの低水準となった。
指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。
3月の製造業景気指数が予想を上回ったのは、入荷遅延指数が2月の57.3から65.0に上昇したため。入荷遅延指数の上昇は通常、経済活動の活発化と関連しているため、プラス寄与となるが、今回は需要が増加したというよりも供給不足が要因とみられる。
先行指標である新規受注指数は42.2と、2009年3月以来の低水準。2月は49.8だった。価格指数は2月の45.9から37.4に低下し、16年1月以来の低水準となった。
雇用指数も43.8と09年5月以来の低水準。2月は46.9だった。
ISMによると、製造業からは「新型ウイルスやエネルギー市場の乱高下でセンチメントが打撃を受けており、短期見通しにはネガティブ」との声が聞かれたという。
MUFGの首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は、製造業がリセッション(景気後退)に戻ったとした上で、「今回の内容は、これが通常のリセッションを上回る恐慌のようなものであることを示している」と述べた。
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