[ワシントン 28日 ロイター] - バイデン米大統領に大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長に指名されているエコノミストのセシリア・ラウズ氏は28日、上院銀行委員会の指名承認公聴会で、新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気後退は、より公平な経済を構築する機会になるとの考えを示した。
ラウズ氏はプリンストン大学の労働経済学専門エコノミスト。指名が承認されれば初のアフリカ系のCEA委員長になる。
ラウズ氏は「あまりにも多くの人々が安全網をすり抜け、困難と失望に陥った。米社会に常に存在していた構造的な不公平性は、明るみに出ただけでなく悪化し、その影響はかつてないほどに拡大している」と指摘。全ての国民のためになる経済の実現が模索される中、CEA委員長として、国の政策が全ての国民にどのような影響を及ぼすか理解を深めたいと語った。
その上で「新型コロナ感染拡大と景気後退は深い傷になったものの、全ての国民のためになる経済を再構築する機会になる」と述べた。
また、コロナ禍が終息するまで政府が家計、企業、地方政府を支援しなければ、米経済は債務問題で「下向きスパイラル」に陥ると警告。「経済を動かし続けるには支出が必要だ」と述べた。
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