ドル/円
正午現在 82.08/11 1.3803/08 113.31/36
午前9時現在 82.21/25 1.3773/75 113.24/28
NY17時現在 82.28/32 1.3780/84 113.40/44
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[東京 11日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点に
比べドル安/円高の82円付近で推移している。午前の取引では、予想より強い結果とな
った中国の消費者物価指数(CPI)をきっかけに、ユーロや豪ドルが買い戻され、ドル
安が進行。このあおりで、ドル/円も82円付近まで軟化した。ただ、ドルの下値は、ク
ロス円の堅調さに支えられ、82円割れ目前で踏みとどまった。
ドルは朝方の高値82.34円付近から、一時82.04円付近まで弱含んだ。前日の
海外市場では、米国債利回りの上昇によるドルショートの巻き戻しが入ったほか、米国市
場の休場を前にポジション調整の動きが活発化し、82.80円まで上昇し、1カ月ぶり
の高値を付けていた。
「中国の指標発表後にリスクオンの流れとなっている。ドル/円はユーロ/ドルでのユ
ーロ買い戻しの勢いを受けて、下押ししたが、クロス円が強いので、大きく下値を伸ばす
リスクは限られている」(欧州系銀)という。さらに、「東京では82円を超えるとドル
売り需要が高まる。けさも輸出企業が売っている」(国内金融機関)との指摘もあり、ド
ルの上値が重くなった。
「基本的にドル買い戻しの流れは続いているが、前日ユーロが1.36ドル台まで突っ
込んで売られたので、きょうは(ユーロの)買い戻しが優勢」(ファンド運用会社マネー
ジャー)だという。
ユーロは午前の取引で、安値1.3755ドルから一時1.3822ドル付近まで買い
戻された。
海外市場では米金利上昇によるドル買いに加え、財政問題を抱えるポルトガルの国債入
札が不調だったことなどから、ユーロは1.3670ドルと1カ月ぶりの安値をつけた。
アイルランド中銀のホノハン総裁が、自国の国債利回りが危機的な水準にあるとの認識を
示したことも影響した。
「昨日は1.37ドルを割った。その水準が常態化して、1.35ドルにという議論が
盛り上がりそうだ。1.35ドルでも高いと思うが」(みずほコーポレート銀行マーケッ
ト・エコノミストの唐鎌大輔氏)との声が聞かれた。
<人民元が高値更新>
11日序盤の上海外為市場で、人民元が対ドル
年7月の切り上げ以降の上昇率は25%を超えた。10日は6.6337元で終了してい
た。11日は6.6187元で寄り付いた後さらに上昇し、前日比0.25%高の
6.6173元をつけた。6月の弾力化方針表明から約3%上昇したことになる。
また、ムーディーズは中国の格付けを「AA3」に引き上げ、見通しを「ポジティブ」
とした。中国の10月CPIなどの指標を受けて小幅マイナスで推移していた上海総合株
価指数<.SSEC>はプラス圏に浮上している。ムーディーズは香港の格付けも「AA1」に
引き上げた。見通しは「ポジティブ」。
午前中に日本の財務省が発表した10月31日─11月6日の対外及び対内証券売買契
約等の状況(指定報告機関ベース)によると、対内株式投資は1918億円の資本流入
超、対外債券(中長期債)投資は4048億円の資本流出超、対内債券(中長期債)投資
は3066億円の資本流出超となった。 本邦勢の中長期債買い越しは10月月初から
5週連続で、累計2兆6487億円に達した。
(ロイターニュース 久保 信博記者)