日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 9578.31 (-100.40) 終値 9590 (-80)
寄り付き 9633.92 寄り付き 9620
安値/高値 9570.58─9638.49 安値/高値 9560─9630
出来高(万株) 163253 出来高(単位) 31960
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[東京 27日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は反落した。ギリシャ債務問題
に対する懸念が重しとなり24日の米国株が下落した流れを受けて、序盤から海外短期筋
を中心とする売りが先行。前週後半にかけて上昇した反動もあり、主力株の売りが目立っ
た。一方、買い戻しなどで下値は限定され、日経平均は9500円後半でもみあった。た
だ、前場弱含んだ銀行株の買い戻しが後場に出ていたが終盤にかけて一巡。また、指数は
引けにかけて先物売りに押される展開となった。
東証1部騰落数は値上がり418銘柄に対し値下がり1122銘柄、変わらずが123
銘柄。東証1部の売買代金は1兆0060億円。
24日の米国株式相場は主要指数が1%程度下落。ギリシャ債務危機に対する懸念が払
しょくしきれないなか、イタリアの一部銀行株が急落したことが重しとなった。ギリシャ
の債務問題をめぐっては、同国の緊縮財政5カ年計画が今週実施予定の議会採決で可決さ
れず、同国がデフォルト(債務不履行)に陥る可能性もあるとの警戒感から、東京市場で
も序盤から海外短期筋を中心とする売りが先行した。
一方、不透明な外部環境を背景に、積極的には動きづらいという。大和証券・投資情報
部次長の西村由美氏は「ギリシャの議会採決の結果が出るまで慎重な姿勢を崩せないほか
週末にかけて発表される経済指標を前に米景気減速に対する警戒感も強い」といい、見
送りムードが広がりやすいと指摘。日経平均は前場下げ渋り、9600円付近で推移し
た。
前場にみられた海外の短期筋による売りは後場一巡。ただ、日経平均は引けにかけて先
物売りに押され下げ幅を広げた。「銀行の自己資本問題がある程度クリアになったことは
日本株にとって好材料だが、今後の米国の経済指標や企業業績に対する警戒感が強く上値
は重い。米量的緩和第2弾(QE2)終了後のマネーの方向性も読みにくい」(準大手証
券トレーダー)との声が出ている。
セクター別では、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>が後場に入ってプラス圏に
切り返すなど銀行株が持ち直した。バーゼル銀行監督委員会の中央銀行総裁・銀行監督
当局長官グループ(GHOS)は、国際金融システム上重要な銀行に対し、新たな銀行自
己資本規制(バーゼルIII)で求める自己資本比率に加えて1─2.5%の自己資本を2
018年末までに確保するよう求めることで合意。ただ、後場終盤に再び売られたことが
響き、指数は下げ幅を拡大した。
一方、半導体関連銘柄は序盤から軟調。アドバンテスト<6857.T>、東京エレクトロン
<8035.T>、ディスコ<6146.T>、東京精密<7729.T>は後場の取引で下げ幅を縮小する局面も
あったがマイナス圏での推移が続いた。大手証券の株式トレーダーによると、米ソフトウ
エア大手のオラクル
した第4・四半期(3―5月)決算は、ハードウエアの販売を中心に弱い数字となったこ
とから売られ、24日の取引でも大きく下げた
(ロイターニュース 吉池 威)