日経平均<.N225>
前場終値 9971.59 (+103.52)
寄り付き 9980.16
安値/高値 9961.82─9998.66
出来高(万株) 76224
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[東京 4日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は5日続伸した。前週末
に米経済指標の上振れを好感して米株が一段高となったことを受け、週明け東京市場も買
い先行。金融株をはじめほぼ全面高の展開で、前週末比100円程度上昇した。日経平均
は序盤から9900円後半で推移し、5月2日以来、約2カ月ぶりの1万円に接近しなが
らも、ギリシャ財政問題への警戒感や国内勢による売りが上値を抑えた。
東証1部騰落数は、値上がり1304銘柄に対し値下がり215銘柄、変わらずが
135銘柄だった。東証1部売買代金は5065億円。
米供給管理協会(ISM)が1日発表した6月の製造業部門景気指数が市場予想を上回
り、景気減速をめぐる懸念が和らいだことを受け、同日の米国株式相場は5日続伸。また
ギリシャ議会が前日に中期財政計画の関連法案を可決し、目先のデフォルト(債務不履行
)リスクが後退したことを受け、楽観ムードが高まった。週明けの東京市場もこの流れを
引き継ぎ、日経平均は5月2日以来、約2カ月ぶりに1万円を回復するとの期待感が高ま
った。
序盤は金融株をはじめほぼ全面高の展開で前週末比で序盤から100円程度上昇。先物
は一時1万円を付けた。市場では「米国景気や欧州財政問題への懸念が後退し、余剰資金
が日本株にも流入している。中長期的なトレンドが上向きに転じたとの認識が広がりつつ
あるようだ」(コスモ証券本店法人営業部次長の中島肇氏)との声が出ていた。
ただ、9900円後半から上値は重く、前場の日経平均は1万円に接近しながらも、そ
の手前で足踏みが続いた。ギリシャ財政問題への懸念が根強いほか、高値警戒感から利益
確定売りが出やすいという。欧州系証券のトレーダーは「海外勢の買いがみられる一方で
上値では国内機関投資家などによる売り圧力が強く、こう着状態」と話す。大手証券の
株式トレーダーも、出遅れていた主力株に買い戻しがみられる程度で「1万円を回復して
も維持するのは難しい」との見方を示す。日本株の今後の上値追いには「出来高が増える
かどうかが焦点」(市場関係者)という。
前場ではTOPIXの上昇に伴い証券や保険など金融株が買われたが、内需関連株の上
昇は限定的だった。個別銘柄では、前週堅調だったファナック<6954.T>がもみあいとなっ
た。前週末に年将来高値1万4260円を付けたほか、1999年12月以来の高値圏に
上昇したことから、国内勢を中心に利益確定売りもみられるという。
(ロイターニュース 吉池 威)