日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 10071.14 (-11.34) 終値 10080 (変わらず)
寄り付き 10047.15 寄り付き 10040
安値/高値 10029.33─10102.19 安値/高値 10020─10110
出来高(万株) 182037 出来高(単位) 33210
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[東京 7日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は小幅ながら8日ぶりに反落し
た。前日の米国株は小幅高となったものの、日本株の短期的な過熱感や前日後場に上昇し
た反動、主力株の利益確定売りなど売り圧力が強まった。ただ、アジア勢や欧州勢のほか、
国内年金筋とみられる実需買いが観測され、底堅い地合いが継続。日経平均はプラス圏に
浮上する局面もあった。商いは依然低調だが、日経平均1万円台での値固めとなった。
東証1部騰落数は値上がり792銘柄に対し値下がり707銘柄、変わらずが174銘
柄。東証1部の売買代金は1兆1906億円。
6日の米国株式市場では主要株価指数がそろって小幅高となったが、ポルトガル国債の
格下げが銀行株を圧迫したほか、中国の利上げをめぐる懸念を受け、全般的に上値の重い
展開となった。東京市場では日経平均が前日までに7日続伸し、短期的な過熱感が指摘さ
れているほか、先物主導で上昇した前日後場の反動などから売り圧力が強まった。
邦銀系の株式トレーダーによると、きょうはアジア勢や欧州系リアルマネーのほか、国
内年金筋の買いも見られたという。一方で、機関投資家などによる売りはやや縮小傾向と
観測。また、中国利上げを受けて値動きが注目されていた上海株が小幅高で寄り付いたこ
とからプラス圏で推移する局面もあった。
ただ、トヨタ自動車<7203.T>や日産自動車<7201.T>など自動車株を中心に主力株の利益
確定売りがみられ、上昇局面でも上げは限定的だった。
後場は小動き。市場では「あすにSQ(特別清算指数)算出と6月米雇用統計を控え動
きづらい状況だ。短期的な過熱感がある一方、売買代金は膨らまず、上値を試すにはエネ
ルギー不足」(明和証券シニアマーケットアナリストの矢野正義氏)との声が聞かれた。
また、「米景気回復の証拠がもう少し揃わないと全員参加型の相場展開にならず、上値追
いは厳しい」(銀行系証券)という声もあった。
日中は電力株の下げが目立った。海江田万里経済産業相が6日の衆院予算委員会で、原
子力発電所に「ストレステスト」を導入する方針を明らかにしたことで、先行き不透明感
が再び強まった。九州電力<9508.T>や中部電力<9502.T>、関西電力<9503.T>、東北電力
<9506.T>などが軒並み売られた。
その他の個別銘柄では、ダイワボウホールディングス<3107.T>が続伸。原発の再稼働に
先行き不透明感が強まる中、ガスタービン火力発電関連銘柄の一角として個人投資家など
の人気を集めている。野村証券は6日付で火力・LNG関連のリポートを発行。ダイワボ
ウが7月に完全子会社化するオーエム製作所について「立旋盤のグローバルトップメーカ
ーであり、原動機など大型製品の旋盤加工に強く、加工精度の高さが評価されている」と
解説している。
内閣府が発表した5月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を
除いた民需の受注額(季節調整値)は、前月比3.0%増の7334億円となった。2カ
月ぶりの増加。ロイターの事前予測調査の3.0%増と同じ結果となり、市場への影響は
限定的だった。
(ロイターニュース 吉池 威)